じゃがいも料理は、煮る・焼く・揚げる・つぶす…と幅広いのに、「どの品種を使うべき?」という疑問は意外と多いもの。特に 男爵 と メークイン はスーパーでよく見かけますが、料理によって向き不向きがはっきりあります。
こちらの記事では、家庭料理でよく使う代表的な品種の特徴と、料理別の選び方をまとめて紹介します。今日の献立作りに、ぜひ役立ててください!
代表的な品種の特徴
男爵(だんしゃく)
ホクホク系の代表格。
デンプン量が多く、加熱すると崩れやすいのが特徴。きめ細かく、口の中でほろっとほどける食感が魅力です。コロッケやポテトサラダなど、つぶす料理に最も適しています。逆に形を残したい煮込み料理にはやや不向き。
向いている料理:コロッケ、ポテトサラダ、粉ふきいも、ポタージュ
向かない料理:肉じゃが、カレーなど長時間煮込むメニュー
メークイン
しっとり・ねっとり系で煮崩れしにくい。
形が細長く、水分が多くて粘りのある食感。加熱しても形が残るため、煮込み料理に最適です。皮が薄く、調理のしやすさもポイント。
向いている料理:肉じゃが、カレー、シチュー、煮物、ガレット
向かない料理:コロッケやポテトサラダ(つぶしにくく、水っぽくなりがち)
キタアカリ
「黄金の男爵」と呼ばれる香りの強いホクホク系。
男爵より甘みと風味が強く、火の通りも早いのが特徴。
つぶす・焼く料理でうまみが際立ちますが、やはり煮崩れしやすいので煮物には不向き。
向いている料理:じゃがバター、マッシュポテト、ポテトグラタン
向かない料理:煮物全般
とうや
加熱しても形が崩れにくい万能タイプ。
ホクホクとしっとりの中間で、幅広い料理に対応できます。業務用にも人気。
向いている料理:カレー、肉じゃが、炒め物、揚げ物
向かない料理:特になし(味・食感に強い個性は少なめ)
インカのめざめ
濃い黄色の果肉と甘さが特徴の高級系品種。
水分が少なく甘みが強いため、シンプルな調理で風味が際立ちます。
向いている料理:ローストポテト、じゃがバター、ポテトサラダ(甘みを活かせる)
向かない料理:煮崩れしやすいため長時間煮込み
料理別・じゃがいもベストチョイス
● 肉じゃが・カレー・シチュー

メークイン / とうや
煮崩れしにくく形がしっかり残るため、煮物系ならメークインが王道。ホクホク系を使うと煮汁が濁ったり形が崩れやすいので注意。
● コロッケ・ポテトサラダ

男爵 / キタアカリ
つぶしやすく水分が少ない男爵が最適。キタアカリなら風味がより豊かでワンランク上の仕上がりに。
● じゃがバター・焼きじゃが・グリル料理

キタアカリ / インカのめざめ
香りと甘みを楽しめるホクホク系が主役。シンプルな調理ほど品種の個性が際立ちます。
● フライドポテト・揚げ物

とうや / メークイン
型崩れしにくく、油との相性が良い品種。細長いメークインはカットしやすく揚げやすいのも利点。
● グラタン・スープ

男爵 / キタアカリ
ホクホク系のほうがポタージュにしたときのとろみが自然に出て、グラタンではほろっとした食感が楽しめます。
迷ったときの選び方まとめ
- 形を残したい → メークイン、とうや
- ホクホク・つぶす料理 → 男爵、キタアカリ
- 味の濃さや甘みを重視 → インカのめざめ
- どんな料理にも使いたい → とうや
お料理やお好みに合わせて、チョイスしてみてくださいね!
